静かな水面の下で、色と形はゆっくりと溶けていく。そこに残るのは、目に見える像ではなく、感覚と感情のあいだに響く微かな振動である。 「水の底のこだま」では、私は抽象を“静けさの言語”として捉え、語ることのできない心の響きを描こうとした。重ねられた絵具の層、わずかに変化する色調の中に、存在と消失、動と静の境界を探している。 深い水を伝って響くこだまのように、この作品群は、見ることの奥にある“感じる世界”へと観る者を誘う。